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ナスカの地上絵 2021年12月

 南米ペルーのナスカ川近く、乾燥した高原の地面に描かれた幾何学図形や動植物の絵は、「ナスカの地上絵」と呼ばれています。世界七不思議ともいわれ、人々を惹きつける不思議な引力のあるナスカの地上絵。ハチドリやコンドルなどとともに、クモの絵が有名で、セスナ機の遊覧飛行により上空から見ることができます。
どのようにして、何のために描かれたのでしょう?様々な解釈があり定説はないようですが、ペルーでは愛らしいクモの模様を描いた土器もたくさん出土します。古くからクモは雨や豊穣の象徴あるいは夢の表現と受け取られていたようなのです。人や動物が生きていくのにも農業を成り立たせるためにも雨が必要です。たくさんの地上絵の中に、クモが登場するのは雨を象徴するものだったからではないでしょうか。インカの人々は、"クモって、いいやつなんだ"と解っていたのだ、と私には思えるのです。

ナスカの地上絵のクモ

クモを描いた土器 [イカの考古学博物館]

クモを描いた土器 [リマの国立人類学考古学歴史学博物館]

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