
里山の初夏:璉城寺さんのオオヤマレンゲ
奈良の小寺、紀寺町バス停近くの璉城寺さんを訪れた。「れんじょうじ」と読むが、「じょう」は難しい漢字で本当の字は、「王」(おうへん)に「成」である。
裸の女性をあらわした珍しい木造の阿弥陀様は、鎌倉時代の作。上半身の肌を露に、下半身に袴をつけた裸の秘仏「女人裸形阿弥陀仏」は、50年に一度、袴のお取り替えを行うときにご開扉されていた。袴は50年に一度、未婚の女性が交換するのだ、という。
十輪院から元興寺極楽坊の界隈を久しぶりに歩いていて出逢った、秘仏ご開扉の案内立て看板。今は、毎年の五月にご開扉されている、のだという。これに誘われての訪問であったが…、璉城寺さんのオオヤマレンゲが咲きにおう心安らぐ境内で、”遠くからいらっしゃったのですか”との労いの言葉に、”いえ、近くからなのです”と応えるのも心地よく、今日は久しぶりに奈良の優しさに出逢うことができた。


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