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里山の初夏:テッポウムシ

 シロスジカミキリの幼虫をテッポウムシという。樹の内部を食べて育つから成虫になるのにとっても時間がかかるらしい。焼いて食べると美味いというが、まだ食べた事は無い。カミキリムシの成虫は、鋭いあごをもっているので結髪を元結(もとゆい)のところからちょん切る魔力があるといわれ髪切虫の名前となった。女の子の髪の毛を1本もらってカミキリムシに切らせるのは、子どもの頃のちょっとドキドキとした体験だった。私は、髪毛フェチではなかったけれど…。テッポウムシの写真

 さて、三遊亭円朝の『人情噺文七元結』は、人情を大事にすれば、いつかはみんな幸せになるっていう噺で悪人が誰も登場しない。宵越しの銭をもたねぇのが、江戸っ子。たとえ貧乏でも、死ぬほど困ってる人がいたら、助けないでおけねぇのが江戸っ子。長兵衛は腕利きの左官職人だが、博打好きで借金だらけ。孝行な娘が必死で百両もの大金を借りてくれたのがこたえて真面目に働く決心をした。だがその日、身投げしようとする文七に出くわす。文七は、店の金をなくしたという。「死ぬんじゃねえよ、べらぼうめ」人の命には代えられねぇ。娘が工面した百両を文七にあげちゃった。おかげで長兵衛の家では大喧嘩。ところがナント、なくした金が戻ったと文七が礼にきた。ことは娘と文七の結婚というオマケまでついてハッピーエンド!

 カミキリムシの話題から『人情噺文七元結』になってしまった、ご勘弁を。お後がよろしいようで…。

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